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東日本大震災から約5ヶ月が経過した8月18日。トラックNEXT編集部では、4月22日に訪れインタビューさせていただいた協和運輸倉庫株式会社に再度お話を伺える機会を得た。

震災1ヵ月後に訪れた仙台港近辺を、同じルートで回ってみたが、そこには道路の横に山積みされていたガレキの姿がない。目隠しされて連れて行かれれば、そこが悲惨な情景となっていた同じ場所であることを瞬時に認識することは難しいであろう。それでも、同社に言わせれば片付けられたのは都市部に近く、交通量の多い場所だけで、一歩奥に足を延ばせば、津波によって流されたままの場所がまだまだ多く存在するという。

取材をさせていただいた私には、目覚しいほどに復旧していると映った被災地であるが、今現在(8月18日)その状況は大きく前進したのであろうか?

特に、人間でいう血液に例えられる物流は?

テレビなどでは、全くといっていいほど報道されなくなった物資輸送の現状は?

詳細は、右の動画をご覧いただきたいが、いくつか4月にインタビューした質問とまったく同じ質問をしてみた。当時よりはるかに落ち着きを取り戻したように見えるが、状況はあまり変わっていないと言う。

今、必要なものは?という問いかけに、「やる」という気持ちです。と4月と同じ回答であったあたりに、復興の大変さが垣間見られたように思う。

 写真をクリックすると拡大表示されます。
 <4月22日撮影>
 <8月18日撮影>
 

トラックNEXT編集部では、東日本大震災から約1ヶ月を経過した4/22、宮城県仙台市に本社を構える協和運輸倉庫株式会社に、今後の東北の物流について単独インタビューをした。

編集部では同日、仙台空港から仙台港・塩釜と海沿いを取材したが、どうにか乗用車や中型トラック程度ならば幹線道路は通れる状況にあった。それでも2車線あるうちの1車線はガレキが山積みされており、道はところどころ補修されているものの、大きな穴や段差の激しい箇所が多く見受けられた。

インタビューでは同社の被害状況から宮城県全体の運送業への被害。地震発生時にまず最初にとった行動、通常の業務への影響などについて質問。さらに今必要なものは?
物流の復興などについても伺っているが、震災まだ間もない時期であり、被害の全貌もまだ把握できておらず、今後についても、まだ暗中模索であるということが、発せられる言葉からも容易に想像できる。

なかでも、今必要なものは?という質問に対して、お金や仕事などというものではなく「やろうという気持ち」とお答えになられたのが、極めて印象的であった。

地震はいつ何時おこるか予測できない。その時、私たちは何をすべきなのか?また、その時に備えて、今何をすべきなのか?

家族を、そして社員を守る義務がある経営者にぜひ参考にしていただきたい。