東京モーターショー2011 トラック完全レポート

日本フルハーフでは2011東京モーターショーなどの展示会に、次世代のトレーラとしてアルミトレーラを出展し、多大なる反響を呼んだ。

このアルミトレーラは、センタービームやウイングの門口などをアルミ化するだけでなく、メインフレームをもフロアと溶接による一体構造のアルミにするなど、アルミを最大限に採用したドライウイングのセミトレーラだ。日本フルハーフの車両設計技術と日本軽金属のアルミ加工技術を組み合わせて、真の軽量化を実現した。アルミ化の利点は積載量だけではない。軽量化=燃費の向上、清潔、耐久性のアップなど、その恩恵は計り知れない。

ここ数年、トレーラは各部の構造や部材の見直しによって軽量化の技術革新はめざましい。しかしながら、このアルミトレーラはそれらのレベルではなく、抜本からステップアップされた。そう思えるほどにインパクトがある。
今のところあくまで参考出品であり、商品化について「検討中」とする同社だが、その完成度は高く、近い将来商品化の可能性は十分にあるとうかがえる。

メリット1:軽量化

積載量10%アップと聞いて、おそらく大部分の運送事業者の経営者は驚くことであろうし、またいくつものメリットを連想されることだろう。
「軽い」ということは、積載量が同じであれば燃費は格段に向上するということだ。多くの場合、ドライウイングトレーラは長距離に使われる。これまで燃料の高騰に頭を悩ましていた事業者にとっては朗報であろう。
また、燃費が向上するということは当然ながら環境対策にもなる。
これはメーカーに確認したわけではないので断言はできないが、同じ荷物ならばもうワンサイズ小さなトラクターヘッドでも牽引できるかもしれない。となると、さらに燃料費の削減につながる。

問題は、購入時の価格であろう。当然アルミを多用しているだけに価格はこれまでのトレーラよりも高くなることが予想される。しかしながら、ランニングコストで考えてみたらどうだろう。通常トレーラなどは10年以上使用される。その燃料費、オイルなどのメンテナンス代など軽量化から得られるメリットすべてを考慮すれば、充分おつりがくることは明白だ。目先の価格に惑わされてはいけない、ぜひランニングコストで考えてみて欲しい。

メリット2:アルミフロア

床材にもアルミを使用している。アルミは強度的にも優れており、なによりも荷室を清潔にできるメリットがある。
特に食品輸送を手掛ける事業者においては、常に荷室を清潔に保つことは必然であるし、ニオイは天敵であろう。ここにもアルミの良さが活きてくる。
床面を気軽に丸洗いができるのだ。場合によっては、清掃業者に委託するまでもなく自らの手でホース片手にブラシでゴシゴシと清掃することができる。アルミだけに乾燥も早い。



 
商    号 日本フルハーフ株式会社 http://www.fruehauf.co.jp/
設    立 昭和38年10月19日
本    社 〒243‐0281 神奈川県厚木市上依知上ノ原3034
TEL.046(285)3111  FAX.046(286)8800
資 本 金 10億250万円
株    主
日本軽金属株式会社66%、いすゞ自動車株式会社34%
事 業 内 容 1.被牽引車、各種自動車用車体、各種コンテナ及び関連製品の製造・販売
2.前号各製品の賃貸及び古物売買
製造・販売品目 各種バンボデー、各種トレーラ、各種コンテナ等の製造・販売