いまでこそ物流事業者の環境関連事業が注目されているが、運送事業者の立場から約30年前に独自の環境サービスを始めた事業者がいる。この事業者はクレハ運送(本社・富山市、神田敏社長)で、1985年ごろから「コンテナボックス」サービスを展開している。
コンテナボックスは、簡単にいうと建設現場から排出される廃材や、企業から排出されるゴミを同社オリジナルのコンテナに入れておいてもらい、一杯になったら引き取りに行くというもの。30年前はかなり先進的なサービスだった。しかし、最近では運送事業者や一般廃棄物収集運搬業者、建設業などからの参入が増え、競争が激しくなっている。その結果、料金が大幅に下落しているという。
どんな独創的なサービスであっても、30年もするとコモディティ化を免れることはできない。ある意味では成熟段階に入ったともいえる。そのなかで競争に勝ち抜いていくには、他社との差別化を図る必要がある。 |