物流においてはロケーションが大きなファクターの一つである。全国ネットで事業を行っているような事業者は別としても、一定の地域を基盤にサービス展開している中小事業者においては、限られた市場規模の中でどのような事業展開をするかが重要となる。そのような中で、5温度帯の多機能倉庫と共同輸配送で独自の事業展開をしているのが須賀川東部運送(本社・福島県須賀川市、吉田雅弘社長)である。
須賀川市は福島県の中通りにあり、同県の「商業県都」ともいわれる郡山市に近く、また、中通りはもとより、浜通りや会津へのアクセスも良い。このような条件の下で、同社は独自のサービス・システムを構築してきた。須賀川東部運送の歴史は古く、そもそもは1934年(昭和9年)に泉郷通運として設立された。その後、戦時統合などを経て、日本通運の地元営業所から通運委託業務を受託するようになった1963年(昭和38年)を、現在の創業としている。 |