最近は中小企業同士のM&Aも多くなってきた。運輸業に限らず、中小企業の譲渡・譲受が増えてきている。首都圏のある事業者は、子息が会社を継がないと決めた。そこで社長はいずれ企業を譲渡する考えで、その旨を従業員にも公言している。この社長がM&Aを仲介する会社のセミナーに参加した。すると「広い会場が一杯だった。他業種でも同じような考えの中小企業経営者が多いのには驚いた」という。やはりM&Aを仲介する会社のセミナーに参加したという、中部地区の事業者も、企業譲渡を考えている中小企業経営者が多いのには驚いたと、前述の社長と全く同じ感想を述べている。
この社長は企業譲渡について具体的に考えているわけではないが、将来の漠然とした選択肢の一つとしてセミナーに参加したようだ。このような業界の新たな潮流を象徴するかのように、積極的にM&Aを展開しているのが磐栄運送(本社・福島県いわき市、村田裕之社長)である。
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