地方では新規荷主の開拓がなかなか難しい。荷主企業の数が限られるし、どの荷主にも長年にわたって取引している事業者がいる。このような中で事業を拡大するにはどうしたら良いか。地元の事業者とバッティングしないで、しかも荷主が困っている仕事を請ける。さらに、可能な限り設備投資をしないで、既存の経営資源(トラック)の稼働率を上げられる仕事なら収益性を向上することができる。
そこで丸憲運輸(青森県上北郡東北町、原田憲一社長)では、ウイング車を少し改造するだけで、今まで取り扱ったことのなかった原木輸送を可能にした。原木輸送はグラップル搭載車やクレーン搭載車などの専用車両が必要とされている。しかし、それでは新車を導入しなければならず、しかも片荷輸送で採算が取れない。そこで同社では、ウイング車に取り外し可能なスタンションを設けることで原木輸送を可能にした。それにより往復実車を実現し、収益性を向上したのである。
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