安全は運輸業にとって永遠の課題である。交通事故だけではなく貨物事故も含めて事故ゼロを追求しなくてはならない。トラックでは様ざまな荷物を運んでおり輸送の種類は千差万別だが、そのような中でトラックと荷物が同一という特殊な輸送分野がある。陸送(商品車輸送)の自走輸送がそれだ。
陸送には大別すると自走輸送と積載輸送がある。積載輸送は、自動車に自動車を積んで運ぶキャリアカーである。それに対して自走輸送は、納品する自動車を運送会社のドライバーが運転して届ける輸送である。つまり、運ぶ「商品」に乗務して運ぶ運送なので、万が一、事故を起こせば交通事故と貨物事故がイコールになってしまう。トラックの自走輸送を得意とする千代田運輸(本社・東京都日野市、水野功社長)は1953年に水野陸送株式会社(1956年に現社名に変更)として設立し、同年より日野ヂーゼル販売(当時)と商品自動車陸送契約を結んで陸送を開始している。
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