買物弱者が都市部、地方を問わず増加しつつある。とくに地方では人口減少と高齢化が進み、シャッター通りのように商店街の疲弊も目立つ。これらは販売弱者だが、人口減少とともに衰退しつつあるのが小規模な製造販売業者などの生産弱者である。これら買物弱者、販売弱者、生産弱者をコーディネートし、3者を結びつけて地域社会を再生していくことが重要である。それを自ら主導権をもって実現することができるのは、地方の中小運送事業者だ。それは同時に、地方の中小事業者が勝ち残るための方策の1つでもある。
稚内軽量運輸(北海道稚内市、佐々木政美社長)は昨年9月から「買い物支援隊」をスタートした。同社は2014年度補正予算の可決を受けて、2015年3月に中心市街地再生事業(買物環境整備促進事業)に「買い物支援隊」事業計画を申請。2015年4月15日に同計画が採択され、国から2500万円の補助を得てスタートしたのである。
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