三菱ふそうトラック・バス株式会社（本社：神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO　ハートムット・シック、以下MFTBC）は、中型トラック「ファイター」が新たにスワップボディコンテナ車仕様に対応したことを発表した。「ファイター」のスワップボディコンテナ車仕様は、子会社の架装メーカー株式会社パブコ(本社：神奈川県海老名市、代表取締役社長：フォルカー・ヒルマン)がMFTBCと連携して開発した。また、本モデルはセンコー株式会社（本社：大阪市北区、社長：福田 泰久、以下「センコー」）からの協力も得て開発し、初号車1台を2021年2月19日に同社茨城支店へ納車した。

　トラックの車体と荷台を容易に分離できるスワップボディコンテナ車はトラックの稼働率を効率化し、大型車に続き中型車でも今後ニーズの増大が見込まれることから、今回新たに中型トラック「ファイター」でスワップボディコンテナ車仕様に対応した。今回開発したエアー式スワップボディは、昇降操作レバーを後方ボックスに収納し、シャシフレーム上に装備したエアスプリングにエアーを供給することでボディを上昇し、コンテナの脱着を行う。中型車のスワップボディコンテナ車の場合、大型車と比べて荷台を脱着する際のスペースが少なく済むため、より少ないスペースでの稼働が可能になり、トラック運行の効率化にもつながる。また、スワップボディコンテナ車を利用することで、トラック積載率の向上と車両台数を削減できるため、トラック輸送のCO2排出量削減にも貢献し、より環境に配慮した輸送が可能となる。

　スワップボディコンテナ車は、荷役作業の効率化を通じて荷待ち時間や車両数の削減を可能にし、物流業界のドライバー不足や労働環境の改善に貢献する。また、国土交通省からのスワップボディコンテナ車に向けた補助金も２０２０年度に設定されたこともあり、国内でのさらなる拡大が今後期待されている。中型車でのスワップボディコンテナ車仕様は、今回センコーに納車した平ボディにくわえて、バンおよびウィングへの展開も今後対応予定。

■三菱ふそう製　脱着装置付コンテナ専用車　車両スペック
車両：中型増トン車（プロライン仕様）

車両型式（ミッション&サスペンション）：2KG-FK65FKZ6 （MT車、リヤサスペンションエアスプリング式(車高調整機能付き)）

仕様：平ボディ　コンテナ

架装：脱着装置付コンテナ専用車 (エアスプリング式)

主要装備：ステアリングスイッチ、マルチファンクションモニター付メータークラスター、Bluetooth®対応AM/FMラジオ、レインセンサー付ワイパー等

安全装備：AMB® plus、車両安定性制御装置 (ESP®）、アクティブ・サイドガード・アシスト、アテンション・アシスト

全長：8,360?
全幅：2,370?
ホイールベース：4,870?
車両重量：5,240kg
最大積載量：8,200kg
車両総重量：13,550kg
乗車定員：2名
エンジン：6M60(T6) 型（直列6気筒）
総排気量：7.545L
最高出力（ネット）：199kW (270 PS)/2,500rpm
最大トルク（ネット）：785N・m (80kgf/m)/1,100-2,400rpm　

■パブコ製　スワップボディ スペック

仕様：平ボディ コンテナ
脱着機構：エアスプリング式格納時パイロットランプ付
コンテナ緊締装置：ツイストロック　4か所
アウトリガー(支持脚)：手動式　2対
内法長：6,100?
内法幅：2,200?
アオリ高：サイド 600?、 リヤ 400mm
コンテナ自重：1,900kg
正味積載量：6,300kg　※コンテナ自重及び正味積載量は、ボディの仕様により変動
コンテナ上昇ストローク：280 mm
コンテナ昇降時間：上昇約1分（最大積載時）