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デンソー、トラック用停車時クーラー「Everycool」を発売

2023年9月14日(木)


ドライバーの利用シーンに合わせて集中冷却を実現 ※画像クリックで拡大表示します
 株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:林 新之助)は、トラックのエンジン停止時に使用する停車時クーラー「Everycool(エブリクール)」を開発した。本製品は株式会社デンソーソリューション(本社:愛知県刈谷市、社長: 新竹 敦)を通じて本年12月*1より販売を開始する予定。

 同社は、2035年の未来に向けて「人流」「物流」「エネルギー流」「資源流」とそれらを支える「データ流」の5 つの流れを相互につなげ、統合的に制御することで新しい価値を生み出し、人々の笑顔があふれる「幸福循環社会」の実現に取り組んでいる。「物流」においては、運送ドライバーの労働環境改善や効率的なエネルギー活用などの物流業界が抱える課題の解決を目指している。

 今回、同社が開発した「Everycool」は、トラックのエンジン停止時に使用できる冷房装置で、特に夏の暑い時季における「ドライバーの労働環境改善」と、燃料の消費低減による「環境負荷低減と効率的なエネルギー利用」の両立を実現する。

<Everycoolの特長>
・快適性と省動力の両立
「Everycool」は、同社がこれまで培ってきた気流コントロールなどの空調技術を活用し、ドライバーに集中的に冷風をあてることにより快適性を向上した。また車室内全体を冷却する従来の停車時クーラーに対し消費電力を約57%低減*2させ、省動力を実現した。そのため車両に搭載されている標準バッテリーで使用可能。

・小型軽量
従来の停車時クーラーは、熱交換器用の送風機を室内機と室外機に設置していたが、「Everycool」は送風機を一体化し、1台で全体の熱交換を可能にした。また、車載技術を用いて専用に開発された小型の電動コンプレッサーを搭載した。これら2つの技術により、従来の停車時クーラーに対し約30%の小型化*2と約63%の軽量化*2を実現した。小型化により車室内空間の確保につながり、ドライバーの休憩の質向上や安心安全な運行に貢献する。さらに軽量化により積載量への影響を最小限に抑え、配送効率維持を実現する。

・多種多様な車種への対応
従来の停車時クーラーに比べて小型な「Everycool」は、リアウインドウ*3の視界を妨げることなく設置することができる。そのため、大型トラックだけでなく、中型トラックやトラクター(けん引車)、また新車から既販車まで多様な車種への搭載が可能。


◇大きさ(クーラーユニットのみ):幅480mm×奥行280mm×高655mm
◇製品重量(クーラーユニットのみ): 約12kg
◇消費電力(定格運転時):300W
◇適用車両: 大型トラック、中型トラック、トラクター(けん引車)

1 2023年12月は一部の大型トラックを対象に販売。その他の車種は2024年以降の販売予定
*2 市場に流通している停車時クーラーより算出した平均値 (同社調べ)
*3 後方の視界を確保する役割を持つ、クルマの後ろ側についている窓

お問い合わせはデンソーソリューションへ。