トラック情報サイト「トラックNEXT」

トラックNEXTは、トラックユーザーとトラック関連メーカーをつなぐトラック情報サイトです

ニュース詳細

ふそう、世界初・EV対応業務専用の作業服を共同開発

2025年9月17日(水)

 三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:カール・デッペン、以下 MFTBC)は、ミドリ安全株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:松村乾作、以下「ミドリ安全」)および日本ゴア合同会社(本社:東京都港区、代表職務執行者:香川泰章、以下「日本ゴア」)と共同で、世界初*1の電気自動車(EV)関連業務専用の作業服「ARCTECT GEAR for EV」(以下「本製品」)を開発した。本製品は、整備や試験、組み立てといった、EVを扱うさまざまな業務で活用が可能。

*1 EV関連業務専用の作業服として。MFTBC・ミドリ安全調べ

 本製品は、EVの高電圧対応における安全性と、日々の業務における作業性を両立した、画期的な作業服。EVの開発や普及が進む中、EVに携わる業務、特に整備の現場においては、従来の内燃機関車両とは異なり、EVの高電圧システムへの対応が必要である。特にバッテリーを扱う際には、感電やアーク放電といった重大事故のリスクがある。そのため、EV を直接扱う人員は、高電圧に関する専門知識を持つと同時に、EV 機構の深部に触れる際には高電圧対応の作業服を着用することが安全上不可欠である。*2

*2 MFTBC の「eCanter」を含め、EV の通常の運用時の安全性は認証や試験等によって保証されており、本製品の着用の必要はない。本稿では整備や車両試験など、通常の運用よりも車両機構の深部に触れる可能性のある業務を主題にしている。

 EVを扱う特に整備の現場で作業服に求められることとして、狭所での作業に耐えうる可動性や、特に閉所での作業時の体温調節・吸汗速乾機能、そして高電圧・低電圧の頻繁な切り替えへの対応といった点が挙げられる。また、作業服の安全機能は、想定される使用期間中は著しく劣化してはならない。

 これらの課題に対して、本製品は現場のニーズを満たす商品として開発された。アーク熱に対する防護性、軽量性、透湿性を特徴とする日本ゴアの「PYRAD® ファブリクス by GORE-TEX LABS」を生地に採用することで、トレーニングウェアのような着心地と、現場から求められる作業性を実現した。さらに、ミドリ安全が 70年以上にわたって様々な安全衛生保護具を開発し続けてきた知見を活かし、日本ゴアとの共同検討によって、作業性を削ぐことなく高電圧作業環境での安全性を確保した。本製品は最大1500VDC(直流電圧)および1000VAC(交流電圧)までを取り扱う作業環境で必要とされる IEC/EN 61482-2など、アーク熱防護性を含む複数の国際規格の認証を取得している。
*GORE、GORE-TEX、PYRAD および記載のデザイン(ロゴ)は、W. L. Gore & Associates の商標。

MFTBC は 2026年に本製品を複数の海外サービス拠点でメカニック向けに導入する計画だが、ミドリ安全から、同様の機能を持った製品を2026年夏より法人向けに販売する予定。