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太陽光発電を利用したトラック用アイドリングストップクーラーシステム「i-Coolソーラー」を開発

2010年10月27日(水)

株式会社アイ・シー・エル、三菱化学株式会社、日本フルハーフ株式会社は、3社共同で、太陽光発電を利用したトラック用アイドリングストップクーラーシステム「i-Coolソーラー」を開発した。
株式会社アイ・シー・エルが本年5月24日に発売開始したi-Coolは、バッテリーを電源として稼動する方式のクーラーで、走行時に充電することにより、日中の外気温35℃の条件下で室内温度25℃の状態で最大6時間継続運転することが可能な性能を実現している。

このたびの「i-Coolソーラー」は、アイ・シー・エルのi-Coolと組み合わせて、三菱化学の太陽電池パネルを日本フルハーフの専用ブラケットで装着したもの。

1.停車中に、アイドリングをせず「i-Coolソーラー」で冷房することで、停車時間1時間当たり約1.8リットルの軽油消費を削減できる。
2.走行中に、既設エアコンによる冷房と「i-Coolソーラー」冷房を併用することで、約1パーセントの軽油消費を削減できる。
3.上記1,2を合わせて、1台当たり年間約1,500リットルの軽油消費を削減できる。
4.上記3は、1台当たり年間約3,300キログラムのCO2排出削減に相当する。日本国内のすべての10トンバントラックが「i-Coolソーラー」を利用すれば、年間約50万トンのCO2排出を削減できることになる。
5.バッテリーを常時満充電に近い状態に維持できるため、ウィング開閉やテールゲート昇降等、バッテリー電力による荷役装置の稼動を安定的に行える。また、バッテリーの過放電を低減し、バッテリーを長寿命化できる。

三菱化学は太陽光発電によるトラック冷房システムを発案し、2台の試作車による実証実験を昨年8月から11月まで実施してきた。このたびの3社の「i-Coolソーラー」共同開発は、三菱化学の実験による知見をベースに、システム設計や詳細な効果測定を行い、実用化に向け、いっそうの前進を図り、さらなる実証実験と必要な仕様改善を進め、2012年春を目標に「i-Coolソーラー」を発売開始する予定だ。

i-Coolの詳細は、トラックNEXT内i-Cool紹介ページへ。