日野、ユーザーと共同で新ハイブリッドシステムの実証モニター運行開始
2010年11月29日(月)
新ハイブリッドシステム カットモデル
−運輸部門のCO2排出量の更なる削減を目指して−
日野自動車株式会社は小型トラックの燃費性能を大幅に向上させ、CO2の排出量を低減する、新しいハイブリッドシステムの開発を進めてきたが、このたびユーザーの協力を得て、実際の運行における燃費を確認し、更なる改善のためのデータ収集を行うことを目的に実証モニター運行を開始する。
■実証モニター運行協力ユーザー(50音順。敬称略)
株式会社伊藤園
佐川急便株式会社
西濃運輸株式会社
綜合警備保障株式会社
ヤマト運輸株式会社
郵便事業株式会社
今回日野が開発した新ハイブリッドシステムは、代表的な走行条件である都市内走行を想定した社内試験でベースとなるディーゼル車に対し約50%の燃費向上という結果が得られており、運輸部門の更なるCO2排出量削減に大きく貢献することが期待できるという。
この大幅な燃費向上を達成するために、以下ハイブリッドシステムの大幅な改良を実施した。
(1)エンジンとモーターの間にクラッチを設けることで、モーターのみでの走行を可能にし、また制動エネルギーを回生する効率も大幅に向上させた。
(2)ハイブリッドシステムの制御を改良し、大幅な効率の向上を図った。
(3)ハイブリッドシステムの主要コンポーネントを軽量・コンパクト化して新規に開発、あわせて性能向上も実現した。
さらに、熱効率を向上させた専用エンジン、および伝達効率を向上させた専用トランスミッションを新開発し、ハイブリッドシステムの改良とあわせて大幅な燃費向上を実現している。