2011年9月7日(水)
文部科学省では「東京電力株式会社福島原子力発電所の事故に伴う原子力損害の賠償」について公表した。
原子力発電所の事故により生じる原子力損害に関して、事故との相当因果関係※が認められるものについては原子力損害の賠償に関する法律に基づき、損害に対して適切な賠償が行われることとなる。
※社会通念上相当と認められる範囲で因果関係が認められるものとする考え方
請求する方は、今後、東京電力が開設する被害申出窓口に「被害申出書」を提出しなくてはならないが、現時点で分かる範囲で被害内容等を把握しておく必要がある。
その後、被害申出書提出者が、被害額の算定の確認書類を含む「被害明細書」を提出することになるため、可能な限り、実際に支出したことを証明する領収書等の保管が必要。
想定される損害内容と賠償請求に際して必要になると見込まれる書類は以下のとおり。
※今後、東京電力が開設する窓口において、詳細な情報提供がなされる予定。
1.身体傷害(体のケガや病気に関するもの)
■診断書
医師による診断書
■医療機関からの領収書
医療行為に対して支払った金額を確認する資料として、病院等の医療機関からの領収書
■同意書
保険会社がケガや病気の症状を確認する必要がある場合に、医療機関に問い合わせることに対する同意書
■診療報酬明細書
医療行為にかかった費用の詳細を確認する資料
■交通費明細書
通院にかかった交通費の詳細を確認する資料
2.財物損害(家財、商品、建物・什器備品等の損害に関するもの)
■損害品の写真
損害状況を確認する資料
■被害品の数量確認資料
伝票等、被害品の数量が確認できる資料
※主に事業をされている方の場合
■被害品の単価確認資料
伝票等、被害品の単価が確認できる資料
※主に事業をされている方の場合
■廃棄処理費用確認資料
領収書等、廃棄処分の費用が確認できる資料
■買い換え費用確認資料
領収書等、廃棄処分後に同性能の物品を購入するために要した費用を確認できる資料
■修理費用見積書
汚染の除去等に要した費用を確認できる資料(被害にあわれた方が用意)
3.避難費用(汚染地域からの緊急的な避難に要したもの※必要と認められたもの)
■交通費明細書
避難にかかった交通費の詳細を確認する資料
■宿泊費用確認資料
領収書等、宿泊費用を確認できる資料
4.健診/検査費用(放射線の影響等を検査するために要したもの※必要と認められたもの)
■医療機関からの領収書
検査に対して支払った金額を確認する資料として、病院等の医療機関からの領収書
■交通費明細書
検査にかかった交通費の詳細を確認する資料
■検査費用の領収書
検査機関による検査を受けた際にかかった費用を確認する資料
5.休業損害(給与所得者が休業によって給与が減額された場合)
■休業証明書
ケガや病気による休業によって給与所得が減額されたことを確認する資料
■源泉徴収票
事故以前の給与水準を確認する資料
■所得証明・納税証明書
■確定申告書
休業証明書・源泉徴収票で損害額が確認できない場合の確認資料
6.営業損害(事業遂行が不能になったことによる損害が生じた場合)
■確定申告書
事業の売上額等を確認する資料
■決算書類
事業内容や売上額等を確認する資料
■過去1年の売上実績
帳簿等、直近の売上額等を確認する資料
■事故後の売上実績
帳簿等、事故後の売上額等を確認する資料
■営業上の追加費用
・代替費用
伝票や帳簿等、事故の影響により営業を継続するために追加的・緊急的に要した費用を確認する資料
■営業再開に伴う費用
伝票や帳簿等、営業を再開するにあたって追加的に要した費用を確認する資料
詳細は、文部科学省ホームページへ。
※上記の項目をクリックすると各詳細ページへ移動します。
※上記の項目をクリックすると各詳細ページへ移動します。