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豊田通商、高速道路でのトラック後続有人隊列走行実験開始

2018年1月15日(月)

〜世界初*1、高速道路におけるCACC *2を用いたトラックの後続有人隊列走行実験を開始〜

豊田通商株式会社は、経済産業省から「高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業:トラックの隊列走行の社会実装に向けた実証」を受託し、トラックの隊列走行に関する研究開発などを進めている。

本事業の一環として2018年1月23日から1月25日の間、新東名高速道路浜松SAから遠州森町PA間において、世界初となる国内メーカー4社が開発したトラックによる高速道路における後続有人隊列走行の実証実験を開始することとした。実証実験では、トラック隊列が周辺走行車両の乗員からどのように認識されるか(被視認性、印象など)トラック隊列が周辺走行車両の挙動(追い越しなど)に及ぼす影響などを確認する。

<趣旨>
日本のトラック物流事業者には、経営効率の改善や運転者不足への対応、安全性の向上などの観点から、隊列走行への期待が大きく、とりわけ、運転者不足問題は深刻で、運転者の年齢構成が高齢化する中、今後、業界の存続に関わる問題とも認識されており、特に運転者の確保が最も難しい夜間の長距離幹線(東京−大阪間)輸送などを隊列走行によって省人化する強いニーズがある。

また、車間距離が短くなることで空気抵抗が減少して燃費が改善することによる省エネルギー効果や、隊列を形成する前や解除した後に各々のトラックが独立して走行できるという既存の機械牽引などの手段には無い汎用的な運用を行えるなどの効果が期待されている。

同社は、経済産業省・国土交通省が「未来投資戦略2017(2017年6月9日閣議決定)」に基づき、移動革命の実現にむけた主な取組の一つである高速道路でのトラック隊列走行を実現するための実証事業を2016年度から2018年度の間、受託している。

2016年中は、公道実証に向けた安全を確保する車間距離に関連した事項について検討し、具体的な走行場所や走行方法を確定し走行計画を整備してきた。

なお、2018年1月30日から2月1日の間には、北関東自動車道にて高低差への対応などを確認するための技術実証を実施する予定。

*1 高速道路において、複数のトラック製造者が共同開発したCACCを用いた、異なるトラック製造者が製造したトラックによる後続有人隊列走行は世界初。
*2 CACC(Cooperative Adaptive Cruise Control):協調型車間距離維持支援システム。通信で先行車の制御情報を受信し、加減速を自動で行い、車間距離を一定に保つ機能のこと。