トラック情報サイト「トラックNEXT」

トラックNEXTは、トラックユーザーとトラック関連メーカーをつなぐトラック情報サイトです

ニュース詳細

大雪時の「チェーン規制」

2018年12月26日(水)


平成30年度 チェーン規制調整箇所一覧&チェーン装着位置(クリックで拡大表示)
国土交通省では、大雪時の道路交通の確保のため「チェーン規制」を実施すべき旨が示されたことを踏まえ、道路標識、区画線及び道路標示に関する命令(昭和35年総理府・建設省令第3号)の一部を改正し、12月14日、公布・施行した。

1.改正の背景
・ 大雪時における道路交通の確保を図ることを目的として、平成30年11月1日に 国土交通省で開催された第4回冬期道路交通確保対策検討委員会で、大雪時の道路交通の確保のためにいわゆるチェーン規制を実施すべき旨が示されたことを踏まえ、道路標識、区画線及び道路標示に関する命令(昭和35年総理府令・建設省令第3号) の改正を行うこととする。
・ 大雨等に伴う道路の保全や交通の危険の防止のために一時的に通行の禁止又は制限を行う場合等において、可変式の道路標識を活用するニーズは高まっている。また、近年のLEDを用いた電光表示は、表示できる画像の色彩や精度が向上し、多彩な表現で分かりやすく画像を表示することが可能なことから、大雨等の発生に合わせて電光表示により速やかに道路標識を表示できるよう、同命令の改正を行うこととする。

2.改正の概要
(1)「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制標識の新設
(2)画像表示用装置に道路標識を表示する場合の背板の色に関する規定の追加

<国土交通省によるQ&A>
1.チェーン規制は、いつ実施するの?
大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪があるときに行う。
(平成29年度では、大雪特別警報の発令事例はなく、大雪に対する緊急発表は3回行っている。)
大雪時に通行止めを実施する場合でも、チェーン規制を実施し、タイヤチェーンを着けていれば通行できるようにすることで、これまでより積雪による通行止め時間を短くすることを目指す。

2.チェーン規制は、どこで実施するの?
急な上り下りがある峠などで、過去に雪による立ち往生や通行止めが起こった場所の中で、タイヤチェーンを着脱できる場所や通行止めが解除されるまで待機できる場所がある区間で実施する。
なお、チェーン規制時には、規制区間の手前でタイヤチェーン装着状況の確認を行う。

3.スタッドレスタイヤでも規制対象なの?
スタッドレスタイヤを着けている自動車であっても、大雪時には立ち往生することがある。
そのため、今回のチェーン規制では、スタッドレスタイヤを着けていても、タイヤチェーンをしていない自動車はチェーン規制中に通ることはできない。

4.4WD車両も規制対象なの?
大雪の時の峠などでは、4WD車両は重量が大きいため、下り坂で急ブレーキをかけた時に、止まるまでの距離が長くなることから、チェーン規制中はタイヤチェーンを着けていないと通ることはできない。

5.すべてのタイヤにチェーンが必要なの?
駆動輪にタイヤチェーンを着けることが基本。

6.チェーン規制のチェーンはどんなチェーンでも良いの?

タイヤチェーンは、様々な種類の製品が販売されている。チェーン規制中に通ることのできるタイヤチェーンは、自動車用品店などで販売されているものであれば問題ない。ただし、スプレーのように薬剤を吹き付けるタイプのものではチェーン規制中に通ることはできない。

【参考:道路運送車両の保安基準】(走行装置等)第9条第4項 タイヤ・チェーン等は走行装置に確実に取り付けることができ、かつ、安全な 運行を確保することができるものでなければならない。

【参考:タイヤチェーンの種類】
(1)金属チェーンタイプ :金属製のチェーンやワイヤーの製品
(2)ウレタン&ゴムチェーンタイプ :ゴムなどの樹脂製の製品
(3)布製カバータイプ :アラミドなどの特殊合成繊維製の製品