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【緊急アンケート】 緊急事態宣言の解除から1週間が経過。コロナ禍の運送事業者の経営状況 ―緊急事態宣言後の物流―

2020年6月4日(木)

2020年6月1日(月)コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言の解除から1週間が経過した。
ここにきて、医療機関の経営悪化はニュースでよく取り上げられているが運送業界はどうなのであろうか?
今、何に困り何が問題になっているのだろうか?

当編集部では、知り合いの運送事業者を中心に以下3つのアンケートをお願いし15社から回答を得られた。運送業界全体の景況調査はトラック協会などに任せるとして、「コロナ禍の運送事業者の経営実態」として記録に残しておくべく、ここに生の声として紹介したい。



【3つのアンケート内容】
1.緊急事態宣言中は仕事は減りましたか?(増減何%くらい?)
2.緊急事態宣言が解除され1週間が経ちましたが、コロナ前に比べ車両の稼働率は?
3.減った場合→コロナ前にもどりつつありますか?


■北海道物流開発株式会社(北海道)
<全社的には>
1.4〜6%減
2.多少減
3.まだ変わらず減ったまま
<関東>
1.30%減
2.同上
3.減ったまま
インバウンドの激減で、菓子など空港土産物の商品が蒸発的に激減して、サプライチェーンのトコロテン方式に風上側から車両稼働が減少
一般市販品商品の需給状況は微減
業務用カテゴリー商品は激減


■アイ・ティー物流株式会社(千葉県)
1.緊急事態宣言中は7.8%減
2.解除後は20%減で悪化です。
3.まだ1日ですので分かりませんが、先月のオーダーはゼロなのでその日暮らしです。


■清水運輸グループ(埼玉県)
1.5%減
2.80%
3.戻るまで年単位かかりそう
思いっきり減った仕事と特需になった仕事があり、売り上げ的には5%減でしたが、今後は前年並みになるまで月単位ではなく、年単位かかりそうです。
仕事の情報より、空車の情報が多く倉庫の稼働も悪いです。


■東京都港区の運送事業者A社(東京都)
1.売上は20〜25%ダウンで稼働率は10%ダウンくらいです。原因は引越繁忙期の筈が引越件数がかなり減りました。
2.定期のお客様は、コロナ前と殆ど変わりません。スポットはまだ稼働が少ないですね。


■株式会社ロジックスライン(千葉県)
航空貨物はひどいものです。
2月3月はやや影響を受けるが、恩恵もあり結果良好でした。
4月は対前年同月比5%減くらいですが、増車しているので実質10%は落ちています。
そして5月は最悪で航空貨物は35%減です。
6月も期待持てません。


■林運送有限会社(三重県)
1.減りました。
自動車関係の納品がガラスはほぼゼロ、原料関係(シリンダーやミッションケースのアルミインゴット)などは半減。食品は外食系の納品が止まった。売り上げで4月比10%減、前年比だと20%以上減
2.6月に入って一層悪くなった感じです(予想はしてたけど)。
3.ほんの一部の外食系の納品が戻ってきました。3月に増車したトレーラーダンプが順調なので、一般物が落ち込んでるが、ダンプの利益があるのでカバー出来ています。
今月下旬になれば自動車関係の一部稼働するかもとの情報なので、今月を我慢すればって感じです。


■三重県の運送事業者B社(三重県)
1.5%減
2.稼働率は変わりない。人が増えた分はよくなっている。
3.戻る傾向にある。


■主に九州を拠点する運送事業者社(福岡県)
1.20%減少
2.70%稼働
3.変化無し


■株式会社ウインローダー、株式会社エコランド、株式会社サンウェイ(東京都)
1.緊急事態宣言中は仕事は減りましたか?(増減何%くらい?)
〇株式会社ウインローダー
3月まではほぼ変わらず。
4月は昨年対比5%減、5月は昨年対比15%減予想。
〇株式会社エコランド
3月まではほぼ変わらず。
4月は昨年対比25%減、5月は昨年対比30%減予想。
〇株式会社サンウェイ
3月まではほぼ変わらず。
4月は昨年対比25%減、5月は昨年対比30%減予想。

2.緊急事態宣言が解除され1週間が経ちましたが、コロナ前に比べ車両の稼働率は?
〇株式会社ウインローダー
多摩地域の小売店などがオープンして少しずつ戻ってきてますが昨年対比(月によって稼働率が違いますので)85%程度です。
〇株式会社エコランド、株式会社サンウエイ
こちらはもう少し時間が掛かりそうです。昨年対比60%程度です。

3.減った場合→コロナ前にもどりつつありますか?
7月には戻りそうな感じはありますが第二波などによると思います。
Amazonの八王子への梱包材の保管を扱ってますがそれは150%程度です。


■富士運輸株式会社(奈良県)
1.荷主を分散しているおかげで、荷物が減少したところもあれば増えたところもあります。当社としては今こそ投資のタイミングとして全国8カ所の営業所新設の前倒しや50人から100人の増員を図っています。そのため稼働率自体は3〜5%減少していますが、車両も増えていることから売上的には増えています。
2.特に変化はありません。
経営的には若干厳しくなりますが、今こそ投資のタイミングとして、整備工場やバックヤードの拡充にも着手しています。また採用にも力を入れていますが、やはりコロナの影響でしょうか若年層の応募が増えました。


■株式会社中田商事(三重県)
1.4月度は約マイナス15%
5月度はマイナス30%
2.6月度の稼働は、5月度よりもいいかなぁって感じです。
3.戻って来るのは7月以降かなぁ?戻るにしてもゆっくりだと思います。


■三重県北部の運送事業者C社(三重県)
前年比で回答させて頂きます。
稼働率は落ちてます。
3月期は、例年繁忙期ですので前年比からは売り上げ・稼働率は下がってますが、1月期とほぼ横ばいです。4月期は例年閑散期にあたります。売り上げ・稼働率共に幸いですが前年比横ばいだと思います。5月期が運休日が多く稼働率・売り上げともに激減です。2割減予測です。
因みに弊社は25日締めです。6月期は予測ですが、3割〜4割落ちそうです。
ドライバーの給与は月給制でみなし60時間の残業代を付与してますので、運休時には有給休暇を使用し前年比クリアしてます。
利益率は消費税増税後からは激減です。3月期は赤にして給与支払いしてます。解除後の方が酷いです。
売り上げの推移は消費増税後の10月、8.3%増、11月、9.8%減、12月、6.0%増、令和2年1月、7.9%減 2月、4.1%減 3月、11.5%減、4月、8.7%減です。実働率は1月、17.5%減 2月、7.7%減 3月、14%減 4月、10.5%減 5月、14.8%減です。全て前年同月比です。4月までは消費増税のあおりでありコロナの影響は5月からだと思います。利益は定年退職者や新卒採用等により人件費がかさみ、前述の通りほぼドライバーの給与は前年と横ばいを支払ってます。社屋、車両代金の返済もある為又、ドライバーの雇用維持のため利益はマイナスです。色々と解約・現金化して当座をしのいでいます。コロナの影響は今からです。セーフティーネットは売上減額も融資までは満たないこと、又、弊社の諸事情により出来ません。
5月は実働率以上に帰り荷が無い、または低運賃のため、さらに長距離幹線輸送が減りっていますので売り上げは激減です。6月はクライアント様の情報により実働率も、売り上げも減収予測です。


■山梨県の運送事業者D社(山梨)
5〜6月が影響のピークの見込みで30%減といったところでしょうか。車メーカーはかなり悪いですから、そこが一番影響を受けています。
戻るのは8月以降の見込みです。


■柳澤運送有限会社(千葉県)
1.10%強減りました。
2.3.戻りつつありますが、完全ではありません。製造業の社長いわく、暫く難しいとの事でした。
コンビニ弁当は変わりなく稼働してます。
建築資材はやっと戻りつつあります。


■福岡ロジテック株式会社(福岡県)
1.3月マイナス5%
4月プラス12%
5月マイナス9%
2.売上比率 自車便15%・庸車便85%なので自車稼働は100%です。自車の仕事は困っていませんが全体の売上は減少傾向です。
3.5月中旬から6月中旬までが物流の底だと判断しています。