1963年:初代キャンター T720型
三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:カール・デッペン)の小型トラック「キャンター」が2023年に誕生から60周年を迎えた。
初代「キャンター」は1963年3月に小型トラックの分野にFUSOブランドとして初めて参入し、視界が広く運転操作が容易なキャブオーバータイプのT720型が発売された。駿馬の健脚と軽快な走りをイメージし、英語で馬が駆け抜けることを意味する「キャンター」と名付けられた同車両は、優れた走行性能にくわえて経済性を兼ね備えた車として評価を受けた。初代「キャンター」の発売後、1964年には首都高速道路が日本で開通し、貨物の高速輸送が可能になった。道路整備に伴いトラックの高速化への開発が進んだことで、長距離輸送が日常となり、高出力エンジンの搭載も普及し、多くの荷物を高速で運ぶことが可能になった。小回りの利く「キャンター」は、様々な用途での輸送で用いられることで、日本の輸送の効率化に貢献してきた。
初代モデルの発売以降、「キャンター」は戦後の復興から高度成長期を経て、輸送の長距離・高速化、そして環境問題や輸送のカーボンニュートラル化がテーマとなった21世紀と、多くの時代を通じて進化を続けてきた。「キャンター」は過去60年の歴史を通じて、その特徴である快適性や走行性能にくわえて、エンジンの改良による省燃費の実現やハイブリッド技術による環境性能の実現、さらなる耐久性と快適性の追求、先進安全技術の開発による安全性の強化やスタイリッシュな外観の採用など、小型トラックに求められる面を実現してきた。これらの進化を通じて、「キャンター」は、ユーザーのビジネスを支える車として、トラックが向かうべき新しい方向性を提示してきた。
また、1960年代から世界各地で販売地域を拡大し、グローバル市場でも小型商用車セグメントをけん引してきた。インドネシアでは、小型トラックのセグメントで過去48年間トップのシェアを維持し、小型セグメントのロングセラーとなっている。現在12の海外マーケットでノックダウン生産が行われ、同社が初めて海外進出した市場の一つであるインドネシアでは48年間、台湾では40年にわたりノックダウン生産が行われている。さらに、アフリカや中南米、中近東にも進出し、完成車は世界60ヵ国以上に輸出されている。キャンターはその機動性や使いやすさが海外でも高く評価され、現在世界70ヵ国以上で販売している。
「キャンター」のこの長い歴史を通じて受け継がれてきたのは、「お客様と社会のために、常に先進であること」という先駆者精神である。同社はトラック開発の進化をけん引し、FUSOブランドの価値を磨き上げてきた。
この先駆者精神に基づいて、同社は小型トラックのセグメントで2017年に国内初の量産型電気小型トラック「eCanter」を発売し、2023年にフルモデルチェンジした次世代モデルの発売も予定している。
▼「キャンター誕生60周年記念キャンペーン」を2月1日より開始
同社では「キャンター誕生60周年記念キャンペーン」を2月1日より開始した。本キャンペーンでは、三菱ふそうLINE公式アカウントを友だち登録の上、応募画面でアンケートに答えた方の中から、抽選でキャンター購入資金を最大100万円プレゼントするキャンペーンを実施している。本キャンペーンは2月1日(水)〜4月30日(日)まで実施しており、キャンペーン期間中は毎月20名様が当選、3ヵ月で合計60名様が当選される。なお、毎月抽選を行うため、抽選結果より期間中最大で3回の応募が可能となる。
▽本キャンペーンの詳細についてはこちら: http://fuso-campaign.jp
■「キャンター」の歩み
1963年:初代キャンター T720型
2トン積みの本格キャブオーバートラックを発売。68馬力の高性能小型ディーゼルエンジンを搭載し、粘り強い走りと機動力、優れた経済性を両立
1968年:2代目キャンター T90型シリーズ
初のフルモデルチェンジとなる2代目キャンターは、ゆとりある積載効率と3タイプのダイナミックパワーのエンジンを搭載
1973年:3代目キャンター T200型シリーズ
2.5トン・3トンがバリエーションに追加され、ディーゼルの2700CC・80PSエンジンを搭載し、最高速度や登坂能力で抜きん出た機動力を発揮
1978年:4代目キャンター
ワイドキャブ車が新たにラインアップで登場し、ゆとりのあるキャビンとマルチユースレバーなど、高性能な装置を数多く装備
1985年:5代目キャンター
新開発の130PSターボエンジンを搭載したモデルを発売し、走りや安全性、操作性やキャビンの心地よさなどを実現
1993年:6代目キャンター
みんなのための「グッド・トラック」として、空気性能にすぐれたラウンドキュービック型キャブが人気を博したモデル
2002年:7代目キャンター
世界基準を追求してフルモデルチェンジし、国内小型トラックのトップブランドとして、また海外で活躍する商品としての価値を高めるため、世界基準のパフォーマンスを追求
2006年:キャンター エコ ハイブリッド
独自のハイブリッドテクノロジーで省燃費、CO2低減を実現した初代キャンター エコ ハイブリッドを発売
2010年:8代目キャンター
フルモデルチェンジを行い、トラックで世界初*のデュアルクラッチ式トランスミッション「DUONIC®」を採用したほか、新開発「4P10」型エンジンと国内小型トラック初*の「BlueTec®システム」を採用
*データは2010年発表時点
2016年:インテリアを改良したモデルを発売
インテリアを改良して快適性を高め、国内トップレベルの燃費性能を実現
2017年:電気小型トラック「eCanter」発売
国内初の量産型電気小型トラックを発売
2020年:外装を一新したモデルが登場
FUSOブランドを象徴するブラックベルトデザインを採用し、力強いデザインでアップグレードした外観へ進化。国内小型トラックで初めて左折巻き込み防止装置「アクティブ・サイドガード・アシスト」を搭載*
*国産トラックにおいて、2020年10月発表時点
2022年:電気小型トラック「eCanter」の次世代モデルを公開
2023年春に発売予定のフルモデルチェンジした次世代モデルの「eCanter」を2022年9月に世界初公開