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日野、ダカールラリー トラック部門2クラスで優勝

2011年1月17日(月)

 日野自動車株式会社(以下、日野)は、2011年1月1日から1月16日(現地時間)にアルゼンチン―チリ間で開催されたダカールラリー2011のトラック部門で、「市販車クラス」および「排気量10リッター未満クラス」で優勝し、初参戦以来の20回※連続完走を達成した。

 日野は、1991年に日本のトラックメーカーとして同ラリーに初参戦し、1994年、1995年にトラック部門総合2位を獲得。1997年には3台出場し、史上初の同部門総合1・2・3位を独占した。その後も総合2位を3回、1996年に創設された排気量10リッター未満クラスで12回中11回の優勝を果たしている。

 今大会、日野は、前回に引き続き、史上最多の28回連続出場記録を持つ菅原義正氏と、菅原照仁氏の親子ドライバーが率いるチームスガワラとともに、「日野チームスガワラ」として参戦。日野と日野販売会社から選抜された5名のメカニックを派遣し挑戦した。
 その結果、レース専用に開発された車両や、排気量が倍近くもあるモンスター・トラックが多数ひしめく全68台のトラック部門参加車のうち、菅原照仁氏が市販車クラスと排気量10リッター未満クラスで優勝し、総合では9位を獲得。菅原義正氏は、市販車クラス3位、排気量10リッター未満クラス2位、総合13位を獲得した。

※政情不安により中止となった2008年大会をはさんで、1991年以来の20回連続完走となる。

◆コメント◆
【日野自動車 代表取締役会長 近藤詔治】
今大会の結果は予想よりも良い成績で喜んでいます。また、成績もさることながら南米の現場の雰囲気に触れてラリーの盛り上がりを体感し、改めて活動の意義を再確認しました。今大会は日野にとって20年の節目ですが継続の力というものがあると思います。菅原さんたちの熱い想いもあって我々が続けてこられたことを良かったと思っています。

【日野自動車 専務取締役 藤井恒彦】
本当に全員がよく頑張ってくれました。メカニックはこれまで以上に整備作業が大変だったでしょうが、おかげで良いポジションをキープ出来ました。車両は改良点が結果に繋がった部分もありトラック部門ベスト10の上位も見えてきたように思います。それにしても69歳で総合13位に入るのはすごい。感服しました。また、日野の海外代理店の人たちが現場に駆けつけて盛り上げてくれるなど、(活動が)世界に評価されていることを実感しました。今後も是非続けてゆきたいと考えています。

【チーム代表兼1号車ドライバー 菅原義正】
照仁が頑張って1位を獲ってくれ、自分も完走出来ました。この成績にはびっくりすると同時に満足です。みなさんのご支援・応援に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。それにしてもゴールで雨が降るとは思っていませんでした。南米らしいハプニングですね。

【1号車ナビゲーター 杉浦博之】
ゴールのポディアムに立つことが出来て嬉しかった。人がたくさんいてテンションが上がりましたね。激励に駆けつけてくださった近藤会長、藤井専務に感謝しています。ナビとして今後も成長するため、ここからがスタートだと考えています。

【2号車ドライバー 菅原照仁】
かなり厳しい状況の中で結果を残せたのは、応援してくださるみなさんのおかげだと思っています。ポディアムでは大雨が降りましたが、20回連続完走ということに満足することなく(この雨のように)全てを洗い流し、また新たな取り組みに挑戦してゆきたいと思います。

【2号車ナビゲーター 鈴木誠一】
無事に2台が完走し、結果が残せてひと安心です。クルマは大きく壊れることはありませんでしたが、改良してきたつもりでも水温が上昇する場面もあり、難しさを実感しました。

【メカニック 門馬孝之 (日野自動車 海外部品・サービス部)】
本当に2台がきっちり走ってくれ、トラブルもなく良い成績を残せて大満足です。(1台がリタイアした)前回のリベンジが達成されました。ともあれみなさんに感謝の気持ちです。

【同上 山本昌良 (同上)】
無事にゴール出来て嬉しいです。メカニック全員怪我もなく、2台揃っての完走には達成感があります。ラリーの現場は初めてだったのでがむしゃらにやってきたつもりですが、スペイン語の話せる自分が役に立った部分もあったかなと思っています。

【同上 山王隆史 (横浜日野自動車)】
昼夜が逆転するラリー現場の生活は分かってはいましたが、疲れが取れなくて大変でした。ただ、作業的にはブレーキ周りの分解を繰り返しやったほかは大掛かりな作業はなく、車両が完成度高く仕上がっていたと思います。

【同上 橋場 弘 (石川日野自動車)】
パルクフェルメに納められたトラックの台数が少なくて、ラリーの過酷さを実感しました。今回2回目(派遣)の自分としては、他のメカニックに対しビバークでの準備作業の段取りなどアドバイス出来た部分もあったかと思います。疲れましたが、ポディアムに来るとそれが吹っ飛ぶ感覚は以前と変わらないですね。

【同上 末次健一 (広島日野自動車)】
9月に車両製作から関わって今日まで長かったです。ポディアムではゴールを実感しました。雨はすごかったですが、それも良い思い出です。今回現場を担当してみて後半の1週間から慣れて調子が出始めた印象でした。日野レンジャーの改良点も分かったので(チャンスがあって)もう一度派遣されたらより効率的に動けると思います。