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デジタコ装着義務拡大、第2回検討会開催

2012年1月31日(火)

国土交通省は1月26日、デジタコ装着義務化拡大に向け第2回目の検討会を開催した。
第1回の検討会には、全日本トラック協会の交通環境部部長伊藤氏が委員として出席したが、今回は全ト協交通対策委員会の副会長である結城氏と澤田氏が委員となった。(伊藤氏はオブザーバーとして出席)

第1回目の検討会では、新車・使用過程車問わず、車両総重量3.5トン以上または最大積載量1トン以上はすべてデジタコ装着義務の対象とする案が国土交通省から提案されたが、全ト協をはじめとする業界団体がこれに強く反対。第2回目は修正された素案となった。


対象とする車は、車両総重量3.5トン以上または最大積載量1トン以上と変わりないが、以下のところが大きく修正された。

1.当初、検討会は第2回で終了し、2月よりパブリックコメントの募集に入る予定であったが、3月に第3回の検討会を実施することとなった。そのため、公布日を4月以降とするスケジュールを一旦白紙にする。

2.公布後2〜3年の準備期間を設ける。(編集部の予測では平成27年4月に施行日)

3.施行日以降、新車・中古車を購入した時は装着の対象とする。

4.施行日以降、使用過程車はこれまで通り4トンクラスには装着は必要ない。ただし、一定の猶予期間後に装着義務化を今後検討する。

5.施行日以降、すでにGVW8トン以上に義務化されているアナログタコグラフは当分の間デジタコとみなす。ただしこれは既に保有している車両のみが対象。アナログタコグラフ付のGVW8トン以上の車両(中古車など)を新たに購入した場合、アナログタコグラフは取り外して、デジタル式に変える必要がある。

6.義務化対象車輌に導入するデジタコは、国土交通省の認定を受けた機器のみ。

つまり、極端な例であるが4トン車10台を保有する運送事業者が、平成27年3月に10台すべて新車に代替えしたら、その10台を次に買い替えるまでデジタコ装着は当面必要はないということになる。
逆に、4トン車10台を保有する運送事業者が、平成27年4月に1台だけ中古車に買い替えたら、その1台にのみデジタコの装着が必要となる。

国土交通省としては、平成30年までに平成20年時の事故数・死亡者数の半減を目標としており、なるべく早期のデジタコ普及を目指している。
そのため上記例のように、1台だけデジタコで管理するのは非効率であり、残り9台を対象とした「義務付け対象外車両に対する補助金」を検討している。
その他にも、運行管理者制度の拡充をはじめ、講習・マニュアルの策定、デジタコのコンサルティング費用の補助などによって装着促進をバックアップする構えだ。

そもそも、このデジタコ装着義務拡大は過去10年間の事故発生状況を分析した結果、4トンクラスにおける長時間運転が増えており、一般道での事故が多いという統計から、デジタコによる管理が必要と判断されたもので、「事業用自動車総合安全プラン2009」にその検討が明記されている。
素案は、おそらく第2回の検討会で提案されたものを第3回で若干の修正され、最終的な策定となる見込み。