シナノケンシ、ドラレコ・デジタコ一体型の新機種開発
2012年8月17日(金)
シナノケンシ株式会社(長野県上田市)は、「ドライブレコーダ」と「デジタル式運行記録計」の機能を一体搭載した、無線LAN対応の次世代型車載機器「PLEXCAM(プレクスキャム) ER−X3シリーズ」を開発した。本年10月から、順次各モデルの発売を開始する。
<開発の背景>
運輸旅客業界においては、事故件数の減少や燃費改善の効果実証がされている、デジタル式運行記録計やドライブレコーダの活用を推し進めようとする動きがある。
また、本年11月に発行が予定され、事業者を中心として普及が予想されるISO 39001(道路交通安全マネジメントシステム)に対し、現行の法令順守のみならず、各事業者様の自発的な取り組みとして、社内整備や運用検討などの課題が生じてくるものと考えている。
こうした背景の中、同社は、事業者が抱える現在と将来の課題を見据え、2008年11月より販売を開始したドライブレコーダの開発過程で培った「事故予兆の自動分析」をはじめとした輸送の安全管理に関するノウハウと技術を継承し、業務用ドライブレコーダ、デジタル式運行記録計の機能一体型の新機種を開発したもの。
<おもな特徴>同社発表による
事業者のニーズである「運輸安全管理」「運行管理」「セキュリティ監視」「動態管理」がオールインワンで実現でき、その場でのアップグレードも可能な次世代型車載用多目的データレコーダ。
【1】ドライブレコーダ機能とデジタル式運行記録計機能を一体化
本機種は、デジタル式運行記録計(国土交通省正式認定:申請中)機能一体型モデル。運行管理業務と並行して安全管理業務も行え、運行管理担当者による管理工数を削減でき、安全運転指導を的確に行うことが可能となる。
【2】車載機器本体ユニットに無線LANモジュールを標準搭載 <業界初>
車載機器から無線LAN機能による自動データ転送を実現させ、かつデータ通信インフラの新規ランニングコストを大幅に削減するコストパフォーマンスを追求した究極モデルとなる。(既存のデジタル式運行記録計では毎月必要となる車両台数分のデータ通信料が不要。)また、日々の業務日報やドライバー向けの安全教育用資料などの作成も、無線LAN経由で収集されたデータをもとにして自動作成、印刷する機能や、メールアラート機能を盛り込むことにより、管理者が特段意識することなく簡単に日々の業務管理を行える機能を実現。
【3】セキュリティ面でも提案、最大8CHを30fpsで記録できる<業界初>
オプション仕様では、赤外線タイプのカメラユニットを最大8台まで接続できるだけでなく、最大256GBの大容量SSDも装備可能とした。そのため、海外を含め要望の多かったバス、新交通事業者における乗客の安全を監視するためのセキュリティソリューションとしても充分な性能を有している。
なお、運輸安全及び動態管理、セキュリティのニーズが高まっているアジア地域(香港・シンガポールなど)での試験導入または実証実験をすでに実施しており、海外市場への展開も積極的に進める予定。