JUKIは、株式会社デルタツーリングが開発した、自動車の運転中に運転者の眠気の兆候を利用して覚醒誘導するとともに、居眠り運転を警告するシステム「SleepBuster(スリープバスター)」の2013年モデル「DriveRhythmMaster♪(ドライブリズムマスター)」および人の体調を見える化する
スリープバスター用運行管理ソフト「ヒュータコ」を、2013年5月より販売する。
「スリープバスター」は、株式会社デルタツーリングが東京大学、大分大学、島根難病研究所、広島大学などと共同研究し、内閣府が行う平成22年度産学官連携功労者表彰において国土交通大臣賞を受賞した「居眠り運転警告シート」を商品化したもの。
この度、発売するスリープバスター「ドライブリズムマスター」は、2012年モデルをベースにした入眠予兆警告に加え、疲労の予兆や眠気発生の予兆を捉え、コントローラーのアニメーションと音声で運転者を覚醒状態へ誘導する。疲労度合いが低いときは警告音と様々なアニメーション群で視聴覚を刺激し、覚醒誘導のためのリズムを作る。疲労度合いが高いときや生物時計が狂っているときは、”リズム男爵”の画面が入眠予兆現象を警告し、”カブキフェイス“画面は切迫睡眠や瞬眠が迫っていることを警告音「喝ッ」で知らせる。
また専用の運行管理ソフト(ヒュータコ)を使うことで、ドライバーの疲労度合いと恒常性の維持状態を運行管理者が客観的に見られるようになり、ヒューマンエラーの発生頻度を少なくするための指導に役立てることができる。
◆入眠予兆の検知方法
人の活動状態は「覚醒」と「睡眠」およびその中間に「遷移状態」(覚醒→睡眠、睡眠→覚醒)がある。これらの状態の変化は、身体の恒常性を維持させるため自律神経系が心拍や脈波など末梢系を制御することに対応しており、疲労が進行してピークを迎えると眠気が発生する。眠気をおさえるために交感神経が亢進(こうしん)する。
「スリープバスター」は人の体表脈波※を測定・解析することで自律神経活動の変動の様子を捉える。そこからリラックスや集中といった「覚醒状態」から「居眠り状態」に入る前の特徴的な前兆信号を捉えることで「入眠予兆」を検知する。
※心臓と大動脈が発生する圧力波形で、心音や心電図と同一の時相を持つもの。
◆居眠り運転警告/体調管理ツール「スリープバスター」の特長
(1)シートに着座するだけで測定可能
マット(後付タイプ)の背もたれ部に圧力センサーが内蔵されており、運転者の体表脈波を計測する。運転者はシートに座るだけで身体を拘束することがなく、運転に全く支障をきたさない。
(2)運転者の状態を18秒毎にリアルタイム判定し、運転に適さない状態になる前に警告採取した生体信号から、自律神経活動の変動を捉えることにより、運転者の状態を18秒毎に判定する。
◆スリープバスター「ドライブリズムマスター」の特長
運転者の状態を集中、リラックス、注意散漫、疲労、眠気、体調の急変など、15種類で判定する。
運転者の状態に変化が生じると、疲労度合いが低いときは警告音とアニメーションで視聴覚を刺激し、ドライバーが覚醒するリズムに誘導する。
◆希望小売価格【国内・税込み】
スリープバスター本体(センサーマット、コントローラー、電源ユニット)
157,500円
「ヒュータコ」は、スリープバスターに記録されたデータを解析することで、運転者の疲労度合、緊張・集中度合、覚醒水準の低下度合の3つのパラメーターの変化を把握する、新しいタイプの運行管理ソフトウェア。
疲労度合、緊張・集中度合、覚醒水準の低下度合が、いつどのくらいの程度で運行中に発生しているかを一目で確認できるとともに、その程度が高いのか、低いのかを約400の実運行データと比較して客観的に把握することができる。
また、この3つのパラメータの出現バランスを活用し、運転者の特徴や疲れ方の傾向を知ることができ、例えばルート別の疲労の高まりや覚醒水準の低下時間帯などの傾向を把握できる。
◆「ヒュータコ」の特長
(1)運転者の一運行における疲労度合、緊張・集中度合、覚醒水準の低下度合を見える化
運転者の一運行における、疲労度合、緊張・集中度合、覚醒水準の低下度合を時系列、時間帯ごとにグラフ化することで、疲労などがどの時間帯にどの程度発生しているのかを一目で確認することができる。
また、下段には約400の実運行データから得られたデータをもとに運転者の疲労度合などを相対的なポジションで認識することが可能。
(2)運転者の月/年単位の疲労度合、緊張・集中度合、覚醒水準の低下度合を見える化
※後日発売予定のアドオンで対応
?指定日の時間帯別詳細データ
?月間、日にち別の疲労度合、緊張・集中度合、覚醒水準の低下度合の状況
?月間、時間帯別の疲労度合、緊張・集中度合、覚醒水準の低下度合の状況
?年間、月別の疲労度合、緊張・集中度合、覚醒水準の低下度合の状況
ドライバー個人別の情報をトータル的に把握することができるため、面談用に最適。また期間内の曜日別や月別などの傾向を把握できることより、よりきめ細かく安全運行指導や運行計画の改善に役立てられる。
(3)全運転者のデータをルート別や車種別などで層別する検索機能
※後日発売予定のアドオンで対応
蓄積された運転者のデータをルート別や時間帯別など必要に応じて検索し、ルート上のハザードポイントやハザード時間帯を把握することで休憩ポイントの変更等、具体的な運行計画の見直しアクションにつなげられる。また、改善アクションの効果も今までの感覚的な評価から見える化されたデータで確認できるため、PDCAサイクルを効率的に回すことができる。
◆希望小売価格【国内・税込み】
運行管理ソフト「ヒュータコ」52,500円
(1ライセンス、アドオン追加には別途費用が必要)