2013年10月28日(月)
国土交通省と全日本トラック協会(星野良三会長)は25日から全国で「トラック事業者と荷主とのパートナーシップ構築セミナー事前説明会」を開催する。
このセミナーはトラック運送事業者と荷主の企業、団体を参加者として、契約の書面化と軽油の高騰対策などをテーマに国交省、厚生労働省、トラック協会それぞれの担当者が現状と対策を説明することで、トラックと荷主の認識を共有化し、理解を深めることが狙い。
このうち、福島県トラック協会は全国にさきがけて25日に郡山市のホテルハマツでパートナーシップ構築セミナーを開く。21日現在、参加者は136名で荷主などは32名の予定。担当者によると、急に決まったセミナーなので、例年開催していた荷主を集めての物流セミナーを衣替えする形で準備したという。また、10月にはもう1回、30日に徳島県トラック協会でもパートナーシップ構築セミナーが開かれ、こちらも145人のうち事業者外の荷主などは65人が参加する予定だという。
軽油価格は小売価格で1L=138・1円と再び上昇傾向となっており(15日現在、資源エネルギー庁調べ)、中小企業の多いトラック事業者では深刻な問題となっている。全ト協の星野会長も9日に開かれた事業者大会で「安値からリッター当たり約40円値上がりしたことによって、業界全体では年間6650億円の負担増となっている」と危機感を募らせている。トラック運送業界では燃油サーチャージという仕組みも持っているが、荷主との力関係から届出を諦めているケースも多く、まだ全体の1割程度しか届出が行われていない。こうしたことから、国土交通省でも、経団連や日商などに対して、セミナーへ参加をしてもらうように文書を発出するなどしている。
セミナーでは国交省の担当者が「運送契約書面化の推進をはじめとした最近のトラック行政に関する課題について」をテーマに講演。燃料サーチャージ導入促進について都道府県のトラック協会から説明が行われ、さらに厚労省の担当者からは荷役作業の安全対策の徹底についての講演が行われる、というのが基本的なパターン。
すでに11月までには20ヵ所での開催が決まっている。(カーゴニュース)
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