ヤマト運輸、「虎ノ門ヒルズ」の物流管理業務を開始
2014年6月5日(木)
〜近隣のヤマトグループの物流ターミナル活用と「物流管理センター」の24時間運営により、施設内の物流を効率化〜
ヤマト運輸株式会社(本社:東京都中央区・代表取締役社長:山内 雅喜、以下ヤマト運輸)は、東京都が施行し、森ビル株式会社(本社:東京都港区・代表取締役社長:辻 慎吾、以下森ビル)が特定建築者として建設する「虎ノ門ヒルズ」の物流管理業務を6月11日(水)より開始する。
1.背景
東京・大阪などの都市部の大型複合ビルでは、日常的に数十社にのぼる配送業者が搬出入しているため、デベロッパー、ビル管理会社、入居テナント、施設来館者、周辺地域から、施設内の物流効率の向上・周辺環境への負荷の低減・セキュリティ対策への要望が高まっている。
このたび森ビルが特定建築者として建設し、6月11日(水)に開業する「虎ノ門ヒルズ」においても、ホテル・オフィス・住宅・カンファレンス施設・商業施設などで構成された大型複合施設であることから、物流の効率化・セキュリティの向上などが求められている。
ヤマト運輸は、荷捌き所で各配送業者の納品を受け付け、テナントのニーズに合わせて大型商業施設や高層ビル内の集配を一括して行う「ビル・タウンマネジメントサービス」を提供することで、森ビルの街づくりのヴィジョン「都市を創り、都市を育む」の実現に寄与する考え。
2.サービス内容・特長
(1)ヤマト運輸の荷物は近隣の物流ターミナルを活用し、深夜や早朝に一括納品することで、車両の混雑を緩和
納品構成比が高いヤマト運輸の荷物については、近隣の物流ターミナルに全国からの到着荷物を集約。深夜や早朝などに一括納品を行うことで、車両の混雑緩和を図り、物流の効率化を実現。
(2) 宅配便だけでなく、飲食店への食材納品も24時間受付し、納品業者・テナント双方の納品・配達ニーズに対応
ヤマト運輸以外の各宅配会社の荷物に加え、従来は飲食店へ直接納品することが多かった日配業者についても、「物流管理センター」で24時間納品受付。日配業者の早朝に納品したいというニーズに対応する。また、保冷品は物流管理センター内の冷凍・冷蔵庫で一時保管をし、各飲食店が希望する時間帯にクール台車で配達する。
(3) 物流の相談窓口として、ニーズに合わせた物流サービスを提供し、入居テナントの利便性を向上
物流管理センターでの納品受付後からテナントへの配達まで、施設内の荷物を一元管理するため、荷物のトレース情報を“見える化”。また、施設内の専任スタッフが各テナントのニーズに合わせて集配。イベント開催などで配達量が増える際などでも、運営に支障をきたさないよう、物流のマネジメントを行う。
※施設内各テナントの集配時間は8〜20時
(4) システム導入で施設のセキュリティ向上
従来、手書きなどのアナログ管理が多かった各配送業者の入退出に専用のシステムを新たに導入し、セキュリティの向上を図る。
(5) 虎ノ門ヒルズに溶け込んだオリジナルの制服を導入
株式会社リバースプロジェクト(本社:東京都港区・代表取締役:伊勢谷 友介)と連携、未利用生地を活用するなど、環境に配慮され、かつファッション性の高い施設に溶け込んだオリジナルの制服を導入。
3.今後の展開
虎ノ門ヒルズの開業に先駆けて、平成26年3月29日(土)に都市計画道路環状二号線のうち、虎ノ門・新橋間が開通、地上部分は「新虎通り」と命名された。ヤマト運輸は新虎通りにおいても、張り巡らされた宅急便のネットワークを活用し、エリア全体での物流管理業務を行い、街づくりと一体化した「ビル・タウンマネジメントサービス」の提供を行う予定。
4.「ビル・タウンマネジメントサービス」
ヤマト運輸では、グループの経営資源を活かし、全国約100の施設で「ビル・タウンマネジメントサービス」を提供している。各配送業者の荷物を荷捌き所で預かり、各テナントへの配達や集荷を一括で行うことで、荷捌き場での車両の混雑の緩和・滞留時間の削減、テナントの利便性向上、地域安全の確保、セキュリティの向上、納入車両削減によるCO2削減を実現する。