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ミシュランのワイドシングル、群馬の事業者がトレーラーに採用

2014年12月26日(金)


装着された「X One XDN 2」
日本ミシュランタイヤ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ベルナール・デルマス氏)は、トラック・バス用ワイドシングルタイヤ「MICHELIN X One(ミシュラン エックスワン)」(以下「MICHELIN X One」)を、株式会社貴(本社:群馬県邑楽郡明和町、代表取締役:野本秀夫氏)が新たに導入した2軸ダンプトレーラーに装着したことを発表した。

同製品は、トラックの後輪に装着されている2本(ダブルタイヤ)を1本にするというコンセプトで、1車軸当たり約150キログラム(※1)の軽量化を達成したトラック・バス用ワイドシングルタイヤで、駆動軸にも使用できるという。

株式会社貴は、車両軽量化による輸送効率化と燃費改善を期待し、新たに導入した東邦車輛製 最大積載量19,300kgの大型ダンプトレーラーの1台の後輪2軸に「MICHELIN X One XDN 2 」(タイヤサイズ455/55R22.5(164L))を採用した。

今回の導入について両社代表のコメントは以下の通り。

「燃料費高騰、人員の確保が難しくなる中 輸送効率の改善が最優先解決課題として様々な模索をしていた。従来のダブルタイヤではなくワイドシングルタイヤX Oneを装着することで従来車両から300kgの積載量増加、シングル化による転がり抵抗が低減されることで燃料消費の低減 CO2の削減が可能」(株式会社貴代表取締役の野本秀夫氏)

「欧米では既に普及しているワイドシングルタイヤのメリットを、日本の皆さまにもご理解いただき、導入件数が増えてきていることを大変嬉しく思います。トータルパフォーマンスを理念とするミシュランが開発したこの製品は、積載効率の改善、省メンテナンス化、そして、環境負荷低減のソリューションとして運輸業界から期待されています。北米に於きましては、2000年から販売した「MICHELIN X One」の採用が近年、加速的に増え、本年には累計販売本数200万本を達成しました。「MICHELIN X One」を装着していただいたお客様が、次の車輌へ装着していただいている証しです。」(日本ミシュランタイヤ代表取締役社長のベルナール・デルマス氏)

以下、同社発表による

同製品はトレーラー用としてだけでなく強大なトルクのかかる駆動軸用としても使用されることを前提に設計された。(※2)

ダブルタイヤをシングル化することで、以下のような効果を実現するという。

1.積載効率向上によるトラックユーザーの運行経費削減
「MICHELIN X One」の455/55R22.5サイズは、日本市場で一般的な大型トラック用ダブルタイヤのサイズ11R22.5と外径がほぼ同じで、且つ日本の法律上最大値とされる車軸あたり10トンの耐荷重能力を持つ。11R22.5 のダブルタイヤ仕様と比べ大幅に軽量化でき、積載可能重量を拡大することが可能となる。

2.環境負荷低減
サイドウォールがダブルタイヤの4枚からワイドシングルタイヤの2枚に減ることにより、回転中のタイヤの発熱によって増加する転がり抵抗を削減し、軽量化されたタイヤ・ホイールユニットが発進・加速時の慣性力を低減する。この2つの効果により車両の燃料消費量の節約、さらに、タイヤを2本から1本に減らすことによって廃棄されるタイヤも減り、環境負荷低減を可能にするという。

3.車両の安全性向上
左右タイヤ間距離(輪距)を拡大できるため車両の走行安定性が向上し、車両の低重心化も可能になるという。

4.車両設計の自由度拡大と生産性向上
ダブルタイヤ仕様と比較しタイヤ・ホイールユニット総幅が縮小されるため、左右タイヤ間距離が増大しシャシー設計の自由度が拡大する。また、シングル化により部品点数が減り車両の生産性の向上につながるという。

※1 11R22.5スチールホイール装着ダブルタイヤとの比較(ミシュラン調べ)
※2 「MICHELIN X One」シリーズには駆動軸用タイヤ以外のラインナップもある