タニタ、燃料電池式アルコール検知器のレンタル開始
2016年9月9日(金)
燃料電池式アルコール検知器「ALBLO(アルブロ)FC−900」
株式会社タニタは、このたびレンタル専用の燃料電池式アルコール検知器「ALBLO(アルブロ)FC−900」を開発し、事業者向けに「アルコール検知器レンタルサービス」を12月15日よりスタートする。
利用申し込みは、同社ウェブサイト(http://www.tanita.co.jp/)で同日より受け付ける。本商品はドライバーの点呼時アルコールチェックに使用できる燃料電池式で、レンタル方式を採用することで手軽に導入できるのが特徴。
レンタル期間は1年間もしくは測定回数上限までで、上限が異なる2つの料金プランを用意。測定回数500回モデルが1万5000円(税別)、測定回数2000回モデルが2万円(税別)で、導入コストを購入時※の半分以下に抑えることができる。また、継続割引サービスでランニングコストも削減することが可能。価格面から燃料電池式アルコール検知器の導入に踏み切れなかった運送事業者や一般企業のニーズに対応することで、年間1万台の契約獲得を計画している。これに先駆け、「国際物流総合展2016」において本商品の実機を展示するほか、サービス利用の先行予約を受け付ける。
2011年に自動車運送事業者の点呼時アルコールチェックが義務付けられて以降、運送事業者におけるアルコール検知器の導入が進んでいる。中でも、高精度で誤検知が少ない燃料電池式アルコール検知器を求める声が高まっているが、高額な商品が主流となっており、ドライバー数が1−5人程度の運送事業者のほか、一般企業における個々のドライバー管理での利用、測定回数の少ない事業者には、導入・維持にかかるコストの高さがハードルとなっていた。
今回スタートするレンタルサービスは、事業者のニーズに合わせてコストを抑えながら燃料電池式アルコール検知器を導入できるのが特徴。加えて、アルコール検知器は導入後、日常点検のほかに定期点検が必要だが、本サービスでは、この定期点検のタイミングでレンタル契約を自動更新し、交換機器を届ける。このため、保証切れや更新手続きの失念などで使用できなくなることがない。さらに更新費用は自動口座引き落としにできることから、煩わしい手続きを省き、運行管理者の負担を軽減する。本商品は、同社がこれまでに培ってきた燃料電池式アルコール検知器のノウハウを結集し、最少表示単位0.001mg/L(0.050mg/L未満は0表示)の高精度測定を実現。同時に幅61mm、高さ134mm、奥行25mm、重量約150gのコンパクト設計とすることで、携帯時の利便性を高めた。
同社は1999年に家庭用アルコールセンサーを発売して以来、これまでに100万台以上の販売実績がある。2013年には、コストを抑えながら高精度と高品質を実現した業務用の燃料電池式アルコール検知器「ALBLO(アルブロ)FC−1000」を発売し、利用者のすそ野を広げてきた。今回のレンタルサービス開始によってさらなる導入コストの低減が図れるため、小規模運送事業者での利用を促進するほか、一般企業でのドライバーの自主チェックやアルコール依存症関係の医療機関における治療のサポートにも活用できると同社では考えている。
一方、2015年よりアルコール検知器協議会(J−BAC)に加盟し、アルコール検知器の技術や品質の向上ならびに普及・啓発に取り組んでいるほか、本商品をはじめとするアルコール検知器の売り上げの一部を「交通遺児等育成基金」へ寄付する支援活動も行っている。
※ 市場平均販売価格と比較(2016年9月現在、同社調べ)