NS物流研究会『第8回学生による研究発表会』を開催
2016年11月25日(金)
NS物流研究会(会長:樋口恵一氏、川崎陸送株式会社代表取締役社長)主催の『第8回物流関連ゼミによる研究発表会』が、2016年11月19日(土)に東京海洋大学越中島キャンパスにおいて開催された。
NS物流研究会は平成17年度と18年度に国土交通省自動車交通局貨物課が主催した「若手トラック経営者等によるトラック事業の明るい未来を切り開く方策等を検討する研究会」に参画したメンバーが、その後、自主的な研究会として設立した組織であり、物流を研究するゼミの学生による発表の場を提供したものが、「物流関連ゼミ学生による研究発表会」となった。
8回目となる今回は、過去最多の10大学10ゼミが参加。そのため12:00から17:50までの長丁場となり、各校に与えられた発表時間はわずか20分。質疑応答も7分と定められた。資料のまとめ方もさることながら、発表者の力量や制限時間内に発表が終わることなど審査の基準は多岐に渡ったが、それぞれの学生が、現在の物流業界の問題点をテーマに挙げ、問題となる原因から改善策に至るまでを発表した。
参加校及びテーマ、および成績発表は以下の通り。
優勝:東京海洋大学・黒川ゼミ
【テーマ】 「意識改革で再配達ゼロ!〜より多くの人にモノを滞りなく届けられる社会へ〜」
準優勝:神奈川大学・齋藤ゼミ
【テーマ】 トラック運送業者と荷主企業の関係改善の取り組み調査 〜ドライバーの長時間労働を防ぐために〜
敢闘賞:東京都市大学・郭ゼミ
【テーマ】 シュミレーションソフトを用いた身近な物流の改善
以下発表順
努力賞:大阪産業大学・浜崎ゼミ
【テーマ】トラックドライバー不足を解消するための就業実態調査について
努力賞:同志社大学・石田ゼミ
【テーマ】災害に立ち向かえ ―非常時における物流とは―
努力賞:流通経済大学・小野ゼミ
【テーマ】トラック運転者の長時間労働問題と運転者不足の改善に向けて
努力賞:城西大学・上村ゼミ
【テーマ】江戸〜川越間の物流史 ―現代の舟運の活用法―
努力賞:亜細亜大学・白ゼミ
【テーマ】新しい現実と新しい流通
努力賞:目白大学・加藤ゼミ
フリーマーケットアプリ(メルカリ)についての研究
努力賞:流通科学大学・森ゼミ
【テーマ】アジアのコールドチェーン構築のおける日本の物流企業の役割
優勝した東京海洋大学・黒川ゼミは、消費者245人へアンケートを実施。宅配の再配達を無くすために、事前通知の手段を増やす。また第2受取先を設定し、再配達の場合100円を徴収するか、受取人自らコンビニや宅配ロッカーに受け取りに行くという改善策を提案した。
結果発表を終え、樋口会長は「社会に出れば、ひとりで行う仕事はあまりない。部課という単位でのチーム戦になる。そうゆう意味では、ゼミのみんなの力でこのような発表を行うということは、社会に出たときにきっと役に立つ。」と挨拶を締めくくった。