UDトラックス株式会社(社長:竹内 覚)は、積載量4トンクラスのコンドルMKと積載量5〜6トンクラスのコンドルLKを、UD Advantage, UD Solutionの開発コンセプトのもとフルモデルチェンジして7月12日(火)より全国一斉に発売した。
今回発売のコンドルMK、コンドルLKは、大型トラック「クオン」とのファミリーアイデンティティー(一体感)を表現した新しいキャブデザインを採用するとともに、大型トラックで蓄積した技術を採用して優れた燃費性能や環境性能、空力性能、安全性能を確保した。
燃料の最大噴射圧力を高めた新開発のコモンレールを採用した小排気量ながら高い出力とトルクを実現するエンジン(GH5エンジン、GH7エンジン)と、大型トラック「クオン」で培ったNOxの低減技術である尿素SCR触媒とPMを低減させるUDPC(UDパーティキュレートクリーニング)を組み合わせた尿素SCRシステム「FLENDS(フレンズ)※」の搭載により、燃費性能と環境性能を両立させ、コンドルMK、コンドルLK全車で平成27年度重量車燃費基準を達成し、平成22年排出ガス規制に適合した。
さらに、ユーザーの様々なビジネスにきめ細かく応えるため、荷台を含めた完成車両のパッケージモデル(パーフェクトコンドル)をウィングとバンを中心に設定し、実用性の高い仕様や積載性の向上を図ったという。
また、大型トラック「クオン」と同様、アフターサービスの総合的な商品である「純正アフターマーケット商品」と、車両に搭載した多目的ディスプレイで燃費向上運転のアドバイスや車両状態を把握する機能を更に進化させた、車両のコンディションや運行状況などの情報を集約・分析してお客様に有効な情報をご提供する「UDインフォメーションサービス」で、ユーザーの車両稼働率向上や省燃費運転、安全運転をサポートする。
※FLENDS(フレンズ): Final Low Emission New Diesel System
1. 主な特長(同社発表による)
(1)新しいキャブデザインの採用
1) キャブの本体幅を現行比で14mm拡大するとともに室内空間を大幅に拡大し、居住性を向上した。
2) ドアウェストラインのストレート化、ピラー断面の縮小、センターサッシュレスなどにより、広い直接視界を確保した。
3) 大型トラック「クオン」で培った空力技術を採用し、キャブ前面、バンパー、ルーフ、バックコーナーパネルの形状を最適化して空気抵抗の低減を図った。
(2)燃費性能と環境性能を両立
1) 新開発GHエンジン搭載
◆ 燃料の最大噴射圧力を2000気圧まで高めた新開発コモンレールを採用したほか、小排気量化やフリクション(摩擦)の低減、電子制御によるエンジン全体の最適化を図り、エンジン本体の燃費性能を向上させ、コンドルMK、コンドルLK全車で平成27年度重量車燃費基準を達成した。
◆ 新開発のGH5エンジン(4気筒、総排気量5リットル、215馬力)とGH7エンジン(6気筒、総排気量7リットル、245馬力)の2機種を用意している。
2) NOxとPMの低減システムを搭載
◆ 新開発GHエンジンの燃焼技術である超高圧燃料噴射や大型EGRとNOxの低減技術である尿素SCR触媒とPMを低減させるUDPCを組み合わせた尿素SCRシステム「FLENDS(フレンズ)」で、より確実なNOxとPMの低減を実現し、平成22年排出ガス規制に適合した。
◆ 尿素SCR触媒とUDPCは一体化マフラーとして適切に配置することでスペース効率や整備性を高めている。
(3)安全性の向上
・ 乗員の安全性を追求する安全装備を充実したキャブ「SAFES CABIN(セイフィスキャビン)」に、万が一の衝突時に乗員周りの変形を抑えて生存空間を確保する「高剛性キャブ」と、ひざ、太ももへの衝撃を低減する「ニープロテクタ」を新たに採用した。
(4)ユーザーの様々なビジネスに対応する完成車の設定拡大
1) ユーザーの様々なビジネス用途に応じて選択が容易な完成車「パーフェクトコンドル」をウィング、バンを中心に設定するとともに、バックアイカメラ、車輪止め、チェーン掛けなど、実用性の高い架装仕様の向上を図った。
2) キャブ本体幅を拡大したことより、標準幅車において国内最大の庫内有効幅(ウィング2,265mm、バン2,230mm)を実現し、標準的な規格サイズであるT11パレットの余裕のある2列積みを可能とした。
(5)ユーザーの経営をサポートするソリューションの充実
1) ユーザーの求める3つのL(Life Cycle Low Cost, Long Life, Low Emission)を実現する、4つの純正アフターマーケット商品(純正部品、純正整備、純正ファイナンス、純正メンテナンスソリューション)を用意した。ユーザーのローコスト経営や車両稼働率向上へ、充実したサポート体制で貢献する。
2) 車両に搭載する多目的ディスプレイから発信される車両のコンディションや運行状況などの情報を集約・分析して、ユーザーに有効な情報をレポートなどで提供するほか、車両状態を把握した適切でスピーディーなアフターサービス対応を可能とするUDインフォメーションサービスを用意した。