2019年1月28日(月)
- クラスI - VIの乗用車・トラック・バス全ての車載用カメラモニターシステムを試験することが可能に -
テュフ ラインランド ジャパン(グループ本社はドイツ 1872年に設立された第三者検査機関)は1月21日、「トラック・バス向け車載用カメラモニターシステム*1試験・認可サービス」を開始することを発表した。UN-R46の04シリーズの改正*2に基づく、第三者認証機関によるトラック・バス向け車載用カメラモニターシステムの試験・認可サービスは、国内初となる。
*1カメラモニターシステム(CMS):ミラーの代替となるカメラを使ったモニターシステム
*2 UN-R46は、自動車の間接視界に関する協定規則。2016年の改正で最も大きな変更点として、自動車に装備されているミラーを、カメラモニターシステムに完全に置き換えることができるようになり、完全ミラーレス車の製造が可能となった。
2016年6月18日に発行した国連規則UN-R46の04シリーズが改正され、日本でもカメラモニターシステムが解禁になった。テュフ ラインランド ジャパンは、この改正に対応し、同年7月より「乗用自動車向けの車載用カメラモニターシステム試験・認証サービス」を開始したが、テュフ ラインランドのドイツ本社では、すでに2008年よりトラック・バス向け車載用カメラモニターシステムの試験サービスを行っている。
このたび、日本でもこのドイツでの経験と知見を生かして、サービス範囲を拡大しトラック・バス向けの車載用カメラモニターシステムの試験・認可サービスが可能にまった。本サービスの対象は、UN-R46で規定されているクラスII、IV - VIのトラック・バス。今回のサービス拡充で、テュフ ラインランド ジャパンは、クラスI-VIの乗用車・トラック・バス全ての車両用カメラモニターシステムを試験することが可能となる。また、ハンマー試験やミラー反射率試験の設備も完備し、このような試験設備を自社で持たない企業にも対応ができるようになった。
■トラック・バス向けのカメラモニターシステム、死角の低減と燃費の向上を期待
乗用自動車に比べ、死角が多いトラック・バスにカメラモニターシステムが採用されると、死角の軽減、ひいては事故の減少が期待される。また、トラック・バスは大型のミラーが複数装着されているが、これらがコンパクトなカメラに置き換えることで空気抵抗が減少し、燃費が向上する。特に長距離トラックを扱う運送業者にとり、燃費が向上するのは大きなメリットになる。
テュフ ラインランド ジャパンは、乗用自動車用のカメラモニターシステムの試験で得られた知見を生かしながら、新サービスでも人間の視覚機能を代替する機能や、表示スピードに関する試験など、約20項目におよぶ試験を行い、UN-R46で要求される試験・技術評価を提供する。また、部品認証の迅速な申請をサポートしていく。
■トラック・バス向け、車載用カメラモニターシステムの試験項目
UN-R46の改正で要求される試験には、次のものが含まれる。
・鮮明度、被写界深度の試験:
人間の視力に相当する機能の試験。人間の目がピントを調整するように、CMSが問題なく調整できるかを確認。
・輝度およびコントラストの変換試験:
人間の目が明るさとコントラストを調整するように、CMSが問題なく調整できるかを確認。
・点光源の試験:
暗闇の中で、250m離れた自動車の2つのビームヘッドランプをモニター上で見分けられるかを確認。
・時間挙動の試験:
電源がオンになってから、モニターに表示されるまでの時間や、高速で走行していても、従来のミラーと同じように見ることができるかを確認。

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